ボルトやナットを締めるときに手で適当に締め付けているけど、大丈夫なんだっけ?適正な締め付けをしたいけどどうやってやればいいんだっけ?と悩んでいませんか?今回の記事では、適正トルクで締め付けができる工具、エマーソン『トルクレンチセット EM-29』の特長と使い方、注意すべき点について解説します。
この記事は以下のような人におすすめ!
- トルクレンチを探しているけど何を買ったらいいかわからない人
- トルクレンチの使い方が分からない人
- トルクって何?を知りたい人
サマータイヤ、スタッドレスタイヤに自分で交換される場合、タイヤのナットが規定トルクで締まっていないと、走行中にタイヤが外れるなんて怖いことにもなります。今回の記事では、当ブログで自動車関連の記事を100以上執筆しているボクが、エマーソン『トルクレンチセット EM-29』の特長と使い方、注意すべき点について分かりやすく説明をします。
この記事を読めば、トルクレンチの使い方、何を選べばよいのかが分かるようになりますよ!
それでは、どうぞ!
トルクレンチとは
そもそもトルクレンチとは何でしょうか?なぜ必要なのでしょうか?
トルクレンチの役割
トルクレンチとは「ボルトやナットを今、どれくらいの力で締め付けをしているのかを測定する工具」です。様々な箇所に使われているボルトやナットを適正トルクで締め付けるために使います。
ここで勘違いしてはいけないのは、トルクレンチはすでに締め付けられているボルトやナットがどれくらいの力で締め付けられているのかを確認する工具ではなく、今の作業トルクがどれだけなのかを測る工具だということです。締め付けられすぎているオーバートルクは締め付けられているナットやボルトをトルクレンチを使って締めてもわからないからです。
トルクレンチの種類
トルクレンチにはアナログ目盛りやデジタル目盛り、音で判断するものなどいくつか種類があります。
トルクレンチの種類
- 直読式・・・直接目盛の数値を読み取りながら作業するトルクレンチ。設定トルクに対し、何N・m(ニュートンメートル)で締め付けたか数値で分かるトルクレンチ。
- シグナル式・・・設定トルク値を「超えた」ことを、音や振動などでお知らせするトルクレンチ。エマーソンEM-29はシグナル式です。
- 直読式&シグナル式・・・デジタルトルクレンチ。デジタルトルクレンチは、数字が読み取れるダイヤル型と設定トルクを知らせてくれるプレセット型の機能を併せもったトルクレンチ。
トルクとは
トルクとは、Lの長さのレンチでFの力をかけた時にボルトに与えられる回転力Tの事です。
力(F ニュートン)× 長さ(L)= トルク(ニュートンメートル)
適正トルクでの締め付けを行わなければいけない理由
タイヤ交換を例にすると、適正トルクではない場合に起こる現象として「締め付けトルク不足」と「締め付け過ぎのオーバートルク」が起こります。
「締め付けトルク不足」の場合、ナットが走行中の振動などにより緩み、タイヤが外れてしまうことが起こります。
「オーバートルク」の場合、ボルトやナットを締め付け過ぎて、部品を破損させてしまい、ボルトが折れたりする事故になります。
適正トルクで締め付けをすることは「熟練の作業員でも経験と勘で行うことはできません。」人の感覚は曖昧です。締め付け作業には精密なトルク管理が必要です。重大な事故を起こさないようにトルクレンチを使って適正トルクでの締め付けを必ず行うようにしましょう。
規定トルクの調べ方
自分の車の規定締め付けトルクを調べたい場合は、まず車の取り扱い説明書を確認してみましょう。取り扱い説明書は車検証入れに入っていることがほとんどですので、取り扱い説明書を良く読んだことがない人は良い機会なので読んでみてください。
それでもわからない場合はディーラーに問い合わせてみるとよいでしょう。
エマーソン『トルクレンチセット EM-29エマーソン』の特長
エマーソン『トルクレンチセット EM-29』は、14/17/19/24mm/21mmのソケットが付属し、40〜200N・mまでのトルクに対応しています。自動車やバイクの整備であれば、初心者でも対応できるセット内容となります。締付けトルクの変更はグリップ下のロックつまみを緩めて希望の数値に合わせるだけで簡単にできます。
EM-29 | |
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トルク初期設定値 | 103N・m(10.5kgf・m) |
トルク対応レンジ | 40〜200N・m |
付属ソケット | 14/17/19/24mm/21mm |
本体サイズ | 幅500mmx奥行83mmx高さ73mm、重量2.3kg(付属品・ケース含) |
重量 | 2.3kg(付属品・ケース含) |
エマーソントルクレンチの使い方(シグナル式)
【動画で観るトルクレンチの使い方】
トルクレンチの各部名称
- ストッパーを反時計回り(左)に回してロックを解除します。
- グリップを回して締め付けたいトルク目盛りに合わせます。時計回り(右)に回すとトルク値は大きくなり、反時計回り(左)に回すとトルク値は小さくなります。副目盛りの1目盛りは1N・m、0から0まで半回転で5N・mです。トルク値は主目盛りプラス副目盛りの合計になります。
- ストッパーを時計回り(右)に止まるまで回して、グリップをロックします。
エマーソン『トルクレンチセット EM-29』のレビューコメント(口コミ)
長らく使ってます。恐らく5年くらいは使ってるかなと思います
Amazon
夏と冬5台ずつ交換するのに使ってますが壊れないです
正確さは正直分からないですが走行中にタイヤが取れたことなど無いので大丈夫だと思います
ただ、トルク圧を変えるのが握る部分にあるので使ってるうちに少しずつズレていくのでたまに確認する必要があります
普通のトルクレンチと同じ扱いやすさ。
デジタルトルクレンチで良く聞くのが、指定のトルクになるとピーって鳴るって事ですが、
Amazon
この商品は、ピーっと鳴りません。その代わりと言うのは、変ですが、普通のデジタルじゃないトルクレンチと同じ様に、カチッと鳴ります。
今まで、同じエマーソンのデジタルじゃないトルクレンチ(多分EM-29)を使っていましたが、この商品にしても使い勝手が変わらないのが嬉しいですね。
耐久性は、使い始めたばかりなので分りませんが、期待値で入れてます。
自分でのタイヤ交換に。
自宅で自分で夏タイヤからスタットレスに交換時に使用。
十字レンチは力が強く入りすぎてねじ山を潰す方も多数います。
そんなことになったら、修理代がいくらかかることか。
そんな災難を防止するため、トルクレンチは必須。一般乗用車用に購入時にトルク設定済みで届きます。
また、多数のソケットも付属のため、普通車から軽まで対応できます。命預けるタイヤの部分ですから安心して運転するためにも購入おすすめです。
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問題なく使えます。
年2回のタイヤ交換に使用しています。3年程度継続して使っていますが、壊れることもなく問題ありません。プロの整備士のようなハードユーズに耐えられるかどうかは分かりませんが、個人が自分の車で使う分には何も不便は感じません。
Amazon
これで十分です。
トルクレンチセットで評判が良いので買いました。
Amazon
確かにこれで十分です。
タイヤナットがきちんと締まっているかを定期的に調べることはとても大切だと思います。
タイヤが外れてエライことになっている動画もあります。
「カチッ」とクリック音で締まっていることを確認できるのは安心感がありますね。
工具を揃えるならKTC
工具をこれから揃えたい人、手持ちの工具が古くなったので一新したい人は、世界的にも有名な京都機械工具(KTC)の『自動車整備スタンダード工具セット(チェストタイプ)SK36723』はいかがでしょうか。世界に認められる精工な品質の工具に、整理整頓ができる頑丈なチェスト、持っているだけで満足させてくれるKTCの工具セットとなっています。
KTC『自動車整備スタンダード工具セット(チェストタイプ)SK36723』についてもっと詳しく知りたい人は「工具セットはKTC!『自動車整備スタンダード工具セット(チェストタイプ)』の特長やおすすめポイントを解説」をぜひお読みください。
エマーソン『トルクレンチセット EM-29』の注意点
規定トルク値になったらそれ以上締め付けない
トルクレンチは精密工具です。カチッと音が鳴ったら適正トルク値ですので、それ以上締め付けないように注意しましょう。
トルクレンチは締め付け専用で緩めることには使わない
トルクレンチは締め付け作業に使う工具のため、逆方向に回して緩める作業に使うことは厳禁です。逆に回すと壊れる可能性があるため、絶対に緩める作業には使わないでください。
ホコリ、高温多湿を避ける
トルクレンチは精密工具のため、トルク管理が正確にできるようにホコリやサビが付かないように、ケースに入れ、高温多湿を避けて保管をしましょう。
まとめ
今回の記事では、トルクレンチとは何か、トルク管理がなぜ必要なのかを解説し、おすすめのトルクレンチであるエマーソン『トルクレンチセット EM-29』の特長や使い方、注意点について説明しました。
季節の変わり目に行う、サマータイヤやスタッドレスタイヤへのタイヤ交換。適正トルクでナットを締めて、安全な走行をしたいですよね。トルクレンチを探しているのであれば、エマーソン『トルクレンチセット EM-29』をぜひお試しください。
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。