ボルトやナットを締めるときに手で適当に締め付けているけど、大丈夫なんだっけ?適正な締め付けをしたいけどどうやってやればいいんだっけ?と悩んでいませんか?今回の記事では、適正トルクで締め付けができる工具、世界的に有名なブランド京都機械工具(KTC)『9.5sq.プレセット型トルクレンチGW100-03』の特長と使い方、注意すべき点について解説します。
この記事は以下のような人におすすめ!
- トルクレンチを探しているけど何を買ったらいいかわからない人
- しっかりした品質のプロが使うブランドを探している人
- トルクレンチの使い方が分からない人
- トルクって何?を知りたい人
- KTCブランドが好きな人
サマータイヤ、スタッドレスタイヤに自分で交換される場合、タイヤのナットが規定トルクで締まっていないと、走行中にタイヤが外れるなんて怖いことにもなります。今回の記事では、当ブログで自動車関連の記事を100以上執筆しているボクが、KTC『9.5sq.プレセット型トルクレンチGW100-03』の特長と使い方、注意すべき点について分かりやすく説明をします。
この記事を読めば、トルクレンチの使い方、何を選べばよいのかが分かるようになりますよ!
それでは、どうぞ!
トルクレンチとは
そもそもトルクレンチとは何でしょうか?なぜ必要なのでしょうか?
トルクレンチの役割
トルクレンチとは「ボルトやナットを今、どれくらいの力で締め付けをしているのかを測定する工具」です。様々な箇所に使われているボルトやナットを適正トルクで締め付けるために使います。
ここで勘違いしてはいけないのは、トルクレンチはすでに締め付けられているボルトやナットがどれくらいの力で締め付けられているのかを確認する工具ではなく、今の作業トルクがどれだけなのかを測る工具だということです。締め付けられすぎているオーバートルクは締め付けられているナットやボルトをトルクレンチを使って締めてもわからないからです。
トルクレンチの種類
トルクレンチにはアナログ目盛りやデジタル目盛り、音で判断するものなどいくつか種類があります。
トルクレンチの種類
- 直読式・・・直接目盛の数値を読み取りながら作業するトルクレンチ。設定トルクに対し、何N・m(ニュートンメートル)で締め付けたか数値で分かるトルクレンチ。
- シグナル式・・・設定トルク値を「超えた」ことを、音や振動などでお知らせするトルクレンチKTC『9.5sq.プレセット型トルクレンチGW100-03』はシグナル式です。
- 直読式&シグナル式・・・デジタルトルクレンチ。デジタルトルクレンチは、数字が読み取れるダイヤル型と設定トルクを知らせてくれるプレセット型の機能を併せもったトルクレンチ。
トルクとは
トルクとは、Lの長さのレンチでFの力をかけた時にボルトに与えられる回転力Tの事です。
力(F ニュートン)× 長さ(L)= トルク(ニュートンメートル)
適正トルクでの締め付けを行わなければいけない理由
タイヤ交換を例にすると、適正トルクではない場合に起こる現象として「締め付けトルク不足」と「締め付け過ぎのオーバートルク」が起こります。
「締め付けトルク不足」の場合、ナットが走行中の振動などにより緩み、タイヤが外れてしまうことが起こります。
「オーバートルク」の場合、ボルトやナットを締め付け過ぎて、部品を破損させてしまい、ボルトが折れたりする事故になります。
適正トルクで締め付けをすることは「熟練の作業員でも経験と勘で行うことはできません。」人の感覚は曖昧です。締め付け作業には精密なトルク管理が必要です。重大な事故を起こさないようにトルクレンチを使って適正トルクでの締め付けを必ず行うようにしましょう。
規定トルクの調べ方
自分の車の規定締め付けトルクを調べたい場合は、まず車の取り扱い説明書を確認してみましょう。取り扱い説明書は車検証入れに入っていることがほとんどですので、取り扱い説明書を良く読んだことがない人は良い機会なので読んでみてください。
それでもわからない場合はディーラーに問い合わせてみるとよいでしょう。
京都機械工具(KTC)とはどんなブランド
京都機械工具株式会社はKYOTO TOOL Co., Ltd.=「KTC」のブランド名で有名で、創業は1950年、京都府久世郡久御山町に本社を置く工具メーカー。日本を代表するハンドツールメーカーでアイテム数・生産量ともに国内No.1を誇り、同社のブランド名は世界的にも有名です。
製品の品質を維持するため、下請けを使わず、自社工場での一貫生産を行うなどし、熱間鍛造技術は世界でもトップクラスと評され、日本のメーカーならではとも言える高い品質管理に定評があります。
KTC『9.5sq.プレセット型トルクレンチGW100-03』の特長
KTC『9.5sq.プレセット型トルクレンチGW100-03』は視認性の高い主目盛と副目盛を採用し、より快適なトルク設定作業が可能になっています。あらかじめ設定したトルクに達すると、軽いショックが手に伝わったり、「カチッ」という音がして締付け完了が確認できます。測定精度は±3%でISO基準をクリア。測定方向は右方向(時計まわり)のみです。
グリップには劣化に強く、フィット感のあるエラストマー樹脂を採用しており、しっかりと力をかけることができます。
No. | トルク測定範囲 (N・m) | 最小目盛り | L1 | L2 | B | T1 | T2 | ▼kg |
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
GW100-03 | 20~100N・m | 0.5 | 446.9 | 364.0 | 33 | 13.7 | 44.5 | 1 |
KTC『9.5sq.プレセット型トルクレンチGW100-03』はレンチのみなので、ソケットを持っていない場合はソケットも用意する必要があります。
ソケットを用意するならKTCの『ソケットレンチセット TB3X20 差込角:9.5mm 26点 セット』をおすすめします。一通りのサイズのソケットが入っており、サイズ選びに迷ってしまうときにはセットを買うことで解決です。
【セット内容】
ソケット(六角) | B3-055,07,08,10,12 |
ソケット(十二角) | B3-13W,14W,15W,17W,19W |
ディープソケット(六角) | B3L-07,08,10,12 |
ディープソケット(十二角) | B3L-13W,14W,15W,17W,19W,22W |
ラチェットハンドル | BR3E |
スピンナハンドル | BS3E |
エクステンションバー | BE3-030 |
エクステンションバー | BE3-075 |
首振りエクステンションバー | BE3-050JW |
ユニバーサルジョイント | BJ3 |
ソケットホルダー | 10コ用EHB310 |
片開きメタルケース | EKB-2(W455×D190×H60) |
KTC『9.5sq.プレセット型トルクレンチGW100-03』のレビューコメント(口コミ)
頑丈で正確。非常に頑丈で正確なトルクレンチです。やはり、一流メーカーは違います。
Amazon
流石、日本メーカー。校正表も入っていて、しかも、メーカーのサポートも丁寧。
Amazon
初期使用時のアドバイスまでしてくれた。
とても使いやすいです。
Amazon
私の手のトルク管理は、少し弱めのトルクである事も分かりました。
機械整備をキッチリしたい
あれこれ気になっちゃう方々に
おすすめいたします。
使いやすい。
Amazon
●グリップが握り易く、トルク設定も軽い力で操作できます。
●グリップ端の赤色のロックは、カチッと小気味良いです。
●目盛、見やすいです。▲(見る角度によって、バー目盛と赤色線が、ズレて見えるので注意!)ってか… 赤色線を内部にして、バー目盛に近くして欲しい
▲ラチェット、(カリカリ)少し重い… トネとかの様に、軽く動く様にして欲しい
インパクトレンチの12.7sqと9.5sqの違い
12.7sqと9.5sqはソケットの差し込み部分(四角い方)の大きさの違いのことを差しています。
一般的には
- 1/4インチ(6.35mm)(6.35sq)
- 3/8インチ(9.5mm)(9.5sq)
- 1/2インチ(12.7mm)(12.7sq)
の3種類が使われる事が多く、軽作業には9.5sq 重作業には12.7sqという作業用途と考えると分かりやすいです。
ポイント
1/4インチ(6.35mm)は小さなネジ、ボルト、ナット用。
1/2インチ(12.7mm)は大きなネジ、ボルト、ナット用。
3/8インチ(9.5mm)はその中間。
トルクレンチの使い方(シグナル式)
【動画で観るトルクレンチの使い方】
トルクレンチの各部名称
- ストッパーを反時計回り(左)に回してロックを解除します。
- グリップを回して締め付けたいトルク目盛りに合わせます。時計回り(右)に回すとトルク値は大きくなり、反時計回り(左)に回すとトルク値は小さくなります。副目盛りの1目盛りは1N・m、0から0まで半回転で5N・mです。トルク値は主目盛りプラス副目盛りの合計になります。
- ストッパーを時計回り(右)に止まるまで回して、グリップをロックします。
KTC『9.5sq.プレセット型トルクレンチGW100-03』の注意点
規定トルク値になったらそれ以上締め付けない
トルクレンチは精密工具です。カチッと音が鳴ったら適正トルク値ですので、それ以上締め付けないように注意しましょう。
トルクレンチは締め付け専用で緩めることには使わない
トルクレンチは締め付け作業に使う工具のため、逆方向に回して緩める作業に使うことは厳禁です。逆に回すと壊れる可能性があるため、絶対に緩める作業には使わないでください。
ホコリ、高温多湿を避ける
トルクレンチは精密工具のため、トルク管理が正確にできるようにホコリやサビが付かないように、ケースに入れ、高温多湿を避けて保管をしましょう。
KTC『9.5sq.プレセット型トルクレンチGW100-03』はレンチのみでソケットが必要
KTC『9.5sq.プレセット型トルクレンチGW100-03』はレンチのみの単体アイテムとなっております。ソケットをお持ちでない場合は差込角(mm):9.5のソケットが必要になります。
まとめ
今回の記事では、トルクレンチとは何か、トルク管理がなぜ必要なのかを解説し、おすすめのトルクレンチであるKTC『9.5sq.プレセット型トルクレンチGW100-03』の特長や使い方、注意点について説明しました。
季節の変わり目に行う、サマータイヤやスタッドレスタイヤへのタイヤ交換。適正トルクでナットを締めて、安全な走行をしたいですよね。トルクレンチを探しているのであれば、KTC『9.5sq.プレセット型トルクレンチGW100-03』をぜひお試しください。
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。
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