こんにちは、きゅうたろうです!
車やバイク・自転車のサビを落としたい。錆を落とした後にまた錆びずにしっかりと動いてくれるようにしたいと悩んでいませんか?今回の記事では、錆び落としとして有名なクレ『5-56』についてデメリット・メリットや使い方など詳しく解説していきます。
この記事は以下のような人におすすめ!
- 金属部分のサビを落としたい人
- 固着したボルトを緩めたい人
- クレ5-56の使ってはいけない場所を知りたい人
- シリコンスプレーとの違いを知りたい人
錆び取り潤滑剤といっても様々なメーカーが様々な種類を出していて、吹き付ける素材によっては使ってはいけない場所もあり何を使ったらいいのか迷ってしまいますよね。そこで今回は当ブログで車関連の記事を100記事以上執筆しているボクがKURE『5-56』のデメリット・メリット、使う場所などについて詳しく解説をします。
この記事を読めば、KURE『5-56』の性能をしっかりと発揮した使い方ができるようになりますよ。
それでは、どうぞ!
『クレ 5-56』とは
錆と言えば『5-56』というイメージが非常に強いアイテムですが、『5-56』は錆び落とし以外にもいろんな効果があります。KURE『5-56』について詳しく見てみましょう。
潤滑とは?
そもそも潤滑とはどんな状態のことなのでしょう?
平らに見える金属素材の表面には微細な凹凸があり、動かした時にその凹凸が接触することで、摩擦が生じ動きが悪くなったり、キシミ音が出たりします。一般的に潤滑剤は、金属素材の表面に浸透し被膜を形成して、素材同士の摩耗を低減しすべりをよくしたり、摩擦を防ぐクッションのような役割を担います。この状態が潤滑です。『5-56』はこの潤滑状態を作り出してくれる優れたアイテムになります。
クレ『5-56』の用途
クレ『5-56』の用途は自動車、オートバイ、自転車、電気製品、スポーツ用品、電動工具、精密機械、工作機械、計器類、戸車、ヒンジなどの金属部分の防錆・潤滑・清浄・防湿です。
クレ『5-56』の成分
クレ『5-56』には下記の成分が含まれています。
鉱物油、防錆剤、石油系溶剤
潤滑剤としてシリコンスプレーと勘違いされることがありますが、5-56は油を主成分としておりシリコンは含まれていません。
クレ『5-56』の効果と特長
クレ5-56には5つの効果があり、この5つの効果がクレ5-56が長年支持されている理由です。
5-56 5つの効果
- 潤滑効果・・・金属表面に薄い被膜の層を作り滑りやすくしてくれます
- 浸透効果・・・金属同士が密着した狭い隙間にも素早く浸透して滑りを欲する被膜を作ります
- 防錆効果・・・被膜が金属と空気を遮断するのでサビの発生を抑えてくれます
- 水置換効果・・・水を押しのけてくれるので素材の表面に水分が付いていても被膜を作ってくれます
- 清浄効果・・・金属表面のサビ・油汚れを落としてくれます
■クレ『5-56』の公式ムービー
『5-56』と『シリコンスプレー』の違い
クレの潤滑剤には『5-56』と『シリコンスプレー』があります。5-56の効果は「防錆・潤滑・清浄・防湿」ですが、シリコンスプレーと何が違うのでしょうか?
5-56 | シリコンスプレー | |
---|---|---|
効果 | 防錆・潤滑・清浄・防湿 | 潤滑、ツヤ出し、防水 |
溶剤タイプ | 石油系溶剤 | 無溶剤 |
臭い | 「臭い有」と「臭い無」がある | 無臭 |
使えるもの | 金属 | 金属、ゴム、プラスチック、紙、木材 |
べたつき | 油のためべたつく | シリコンでべたつき少ない |
クレ『5-56』は効果は防錆という点が大きな違いとなります。5-56は石油系溶剤のため高い浸透性・潤滑性があり、金属の潤滑に適しています。シリコンスプレーは幅広いものに使える反面、金属の潤滑性能は5-56の方が優れています。
自分の使用用途に合わせて、5-56にするのかシリコンスプレーにするのか選ぶことをおすすめします。
シリコンスプレーの記事
『シリコンスプレー』は吹き付けた素材の表面にシリコン被膜を作り滑りを良くしてくれる潤滑剤です。KURE『シリコンスプレー』は自動車やバイクの金属機械部分のメンテナンスももちろんですが、金属、ゴム、プラスチック、木、紙などさまざまな素材に使え、家の中のいろんなところでも活躍します。
KUREのシリコンスプレーについてもっと詳しく知りたい人は「KURE『シリコンスプレー』優秀すぎて使ってはいけない。メリット・デメリット、注意点について」をぜひお読みください。
クレ『5-56』のメリット
クレ5-56のメリットを見ていきましょう。
効果は先ほど挙げた、潤滑効果、浸透効果、防錆効果、水置換効果、清浄効果の5つですがメリットは
細かい粒子が素早く強力に浸透して固着したボルトやナットを緩める
クレ5-56の細かい粒子が錆びたボルトやナットの隙間に素早く浸透して、固着して動かなくなったボルト・ナットも動くようになります。
短時間で揮発して油残りが少ない
クレ5-56は「揮発性」で気化するのが非常に速いため、過剰にベトベトするのが嫌な金属部分に使用するのに向いています。
バッテリー端子や電池の接点部分の接点復活剤としても使える
車のバッテリーの端子やおもちゃやリモコンなどの電池の接点部分が接触不良を起こしている時に5-56を吹き付けると電流の流れが良くなります。
リーズナブルな価格
クレ5-56はホームセンターや量販店、ネットなどどこでも安価に買うことができ、気兼ねなくたっぷりと吹き付けることができます。頻繁に使いたい人におすすめです。
クレ『5-56』のデメリットと注意点
5-56のデメリットについて見ていきましょう。
ゴムやプラスチック、樹脂には使えない
劣化や変色の恐れがあるためクレ5-56は金属以外には使えないです。もしクレ5-56が付いてしまった場合はウエスなどですぐに拭き取るようにしましょう。
油の独特の臭いがある
クレ5-56には独特の油っぽい臭いがあり、室内などの使用には気を使います。
5-56の性能はそのままにニオイを無くした無香タイプのスプレー『5-56無香性』があります。ゴムやプラスチックの樹脂などにも攻撃性が低く使用することができます。5-56のデメリットが気になる人は無香性をおすすめします。
バイクや自転車のチェーンなど高速回転するようなところには向かない
5-56は揮発性で油切れが良いため、それがデメリットでもあります。バイクや自転車のチェーンや機械部分の高速回転するようなところには効果が持続しないため適しません。
クレ5-56を『使ってはいけない』場所は
バイクのステップ部分や、自転車のペダル、廊下などの人が良く通るところ
クレ556は潤滑剤ですので、摩擦が必要なバイクのステップや、自転車のペダル、家の廊下など滑ってしまうと危険な場所には使用を避けましょう。
ブレーキディスクやブレーキパッドなどのブレーキ関連用品
ブレーキディスクやブレーキパッドに5-56をかけると、ブレーキの効きが弱くなります。事故につながるリスクがあるため、使用はNGです。もし556が付いてしまったら、ブレーキクリーナーですぐに拭き取りをします。
また5-56はゴムや樹脂製品には使ってはいけないのでタイヤなどにもダメージを与えるため、金属部分以外への使用は避けましょう。
鍵穴部分
ディスクシリンダー錠のようなシンプルな構造の鍵には5-56 をお使いいただいて問題ありませんが、ディンプルキーと呼ばれる種類やその他の複雑な構造の鍵では油分によってホコリや汚れが鍵穴内部に堆積し、鍵が正常に作動しなくなる場合がありますのでご使用はお控えください。そのような複雑な構造の鍵穴には、速乾性でベタつかずホコリもつかない『ドライファストルブ』をおすすめします。
KURE『ドライファストルブ』についてもっと詳しく知りたい人は「鍵穴にも使える潤滑剤KURE『ドライファストルブ』!効果や使い方、デメリット・注意点について解説」をぜひお読みください。
車の塗装面
5-56は塗装面にダメージを与える可能性があるので使用しないようにしてください。もし塗装面に付いた場合はウエスなどですぐに拭き取りをしましょう。
クレ5-56を落としたい時はシリコンオフやパーツ&ブレーキクリーナーを使う
クレ556を落としたい時にはどうすればよいでしょうか。
『シリコンオフ』を使う
5-56を落としたい時は『シリコンオフ』を使いましょう。『シリコンオフ』とは『有機溶剤』のことを指します。有機溶剤は油を分解し除去することができます。
『ブレーキクリーナー&パーツクリーナー』を使う
『ブレーキクリーナー』はその名前のとおり、ブレーキ周りの脱脂洗浄や機械部品に付着した油脂の洗浄や脱脂に効果的です。5-56も落とすことができます。ここで注意が必要なのがゴムやプラスチックなど樹脂に対して影響が少ないかどうかを確認してください。
ワコーズのBC-9の優れたポイントとしてゴムやプラスチックなどの樹脂に対して影響が少ないので、電子部品などの脱脂洗浄にも使うことができます。洗浄する場所の近くにゴムや樹脂が使われているようであればパーツクリーナーではなく、この『ブレーキ&パーツクリーナーBC-9』を使いゴムや樹脂を痛めないようにしてください。
ブレーキクリーナーについてもっと詳しく知りたい人は「ワコーズ『BC-9ブレーキ&パーツクリーナー』はゴムと樹脂を痛めない!効果についても詳しく解説」をぜひお読みください。
バイクチェーンにはチェーン用の潤滑剤を使う
バイク用のドライブチェーンオイルは飛散防止加工がされているため、タイヤなどに付着するオイル汚れを抑えてくれます。また、フッ素樹脂を配合しているチェーンオイルの場合、防錆性と潤滑性の高い被膜を形成します。
チェーンルブで絶大な人気を誇るのがワコーズの『CHLチェーンルブ』です。
フッ素樹脂を配合し、潤滑性・耐摩耗性・浸透性・付着性に優れ、長期間潤滑効果を発揮します。“ロングライド”に耐え、日々変わる風雨の中での走行や高速レースでも飛散しにくく、薄い被膜で砂や埃等が付着しにくい特性を持っています。自転車やバイクをはじめ各種チェーンに求められる性能を、高次元で実現したハーフウェットタイプのチェーン用防錆潤滑剤です。シールチェーンにも安心して使用できます。チェーンルブに迷ったらこれを選べばOKです。
バイクのチェーンのメンテナンスについてもっと詳しく知りたい人は「『ワコーズチェーンクリーナー・チェーンルブ』【バイク・自転車】チェーンメンに必要なおすすめアイテムや注意点・方法を解説」をぜひお読みください。
錆びた場合は『サビチェンジャー』で錆止め
どんなに手入れをしても錆びは発生してしまいます。錆は赤錆とも呼ばれていますが、鉄に酸素が結び付き酸化鉄に変化することです。
赤錆はそのまま放っておくとどんどん進行し、鉄を酸化鉄に変えて脆くしていき、ついには穴をあけてしまいます。錆転換剤は、赤錆を化学的に安定した「黒錆」に転換させることで、錆を止めるのです。
サビチェンジャーについてもっと詳しく知りたい人は「L880Kコペンを錆転換剤で錆止め!錆対策にはサビチェンジャーがおすすめ!」をぜひ
ネジをなめて回せなくなったら『ネジザウルスGT』を使う
クレ556を吹き付けても固着したネジが回らず、ネジをなめて回せなくなった時は、焦らずエンジニアの『ネジザウルスGT PZ-58』を使うことをおすすめします。
ネジザウルスの対象ネジは少しでも頭が出ているネジであれば、なめたネジ、トラスネジ、錆びたネジ、特殊ネジでもガッチリとネジザウルスがくわえ込んで回すことができます。ネジザウルスGTの対応ネジサイズはφ3~9.5mmです。
ネジザウルスの最大の特長が顎の部分の溝になります。通常のペンチやプライヤーは横溝しかないため、ネジの頭をつかんでも滑ってしまい回すことができません。ネジザウルスは縦にも溝が掘ってあり、この縦溝がネジの頭をガッチリ掴んでネジを回します。ネジザウルスGTについてもっと詳しく知りたい人は「なめたネジに『ネジザウルスGT』は使えない?仕組みや対象ネジ、使い方について詳しく解説」をぜひお読みください。
まとめ
今回の記事ではクレのベストセラーアイテム『5-56』のデメリット・メリットや使てはいけない場所や注意点など詳しく解説しました。
5-56は金属の潤滑をするのであれば安価でスプレータイプで使い勝手も非常に良いものです。錆び取りやドアヒンジの鳴きなどに困っているのであれば少量タイプなどで試してみてはいかがでしょうか。
最後までお読みいただきありがとうございました。