こんにちは、きゅうたろうです!
スプレー式でサッと使えて効果が持続する良い潤滑剤がないかと悩んでいませんか?今回の記事ではスズキ機工の『LSベルハンマー』の効果やメリット・デメリットについて分かりやすく解説をします。
この記事は以下のような人におすすめ!
- 塗布してからすぐに効果を発揮する潤滑剤を探している人
- 安い潤滑剤では満足できない人
- 本物の潤滑剤を探している人
- バイクや自転車、自動車のメンテナンス用潤滑剤を探している人
メンテナンスには機械部品の滑りを良くして、錆びを防止する潤滑剤が欠かせません。そんな潤滑剤について当ブログで自動車関連記事を100記事以上執筆しているボクが説明をします。
この記事を読めば、ベルハンマーが他の潤滑剤とどう違うのか、どんな効果を発揮してくれるのか分かるようになります。
それでは、どうぞ!
『LSベルハンマー』とは
スズキ機工の「ベルハンマー」は工場やバイクレーサーなどプロに支持される潤滑剤です。ベルハンマーについて詳しく見てみましょう。
ベルハンマーの成分
ベルハンマーの成分は
成分
- 鉱油
- 防錆剤
- 噴射剤
- 減摩剤
成分がゴムや樹脂に与える影響は問題ないものもあれば、影響が出るものもあります。メーカー資料に詳しく紹介されているので下記の表を参考にしてみてください。
ベルハンマーの効果
ベルハンマーの効果は次の4つです。
4つの効果
- 潤滑
- 防錆
- 防湿
- 浸透
ベルハンマーは一般の潤滑剤と何か違うのでしょうか?大きな違いは「潤滑性能と金属への作用」です。
まず潤滑性能についてですが、金属の表面は一見キレに見えても顕微鏡でみると表面は凸凹しており、この凸凹が金属同士の摩擦となり悪影響を与えます。一般的な潤滑剤に含まれる潤滑剤のフッ素やモリブデンは分子が大きく金属の隙間に入りません。しかしベルハンマーは分子構造が小さいため、金属同士の隙間にスルっと入ります。これが高い潤滑性能を生んでいます。
続いて、金属への作用ですが、ベルハンマーはが金属同士の隙間に入ったあと、【極圧剤】が金属と反応してツルツルの被膜を形成します。この被膜は油が無くてもなくならず、これが高い潤滑性を持続させます。
『ベルハンマーゴールド』と『ベルハンマー』の違いは
通常のLSベルハンマー(以下:スタンダード)とLSベルハンマーゴールド(以下:ゴールド)の「成分から見た違い」は極圧剤(摩擦を低減する成分)の添加量とベースオイルの違いです。
ゴールドはスタンダードに対し極圧剤が約2倍配合されています。
その特徴的な処方からゴールドは摩擦反応による金属表面の改質作用がスタンダードより圧倒的に早く、加えてフリクション軽減力も強いため競技性が高い商品となります。
さらにベースオイルの結晶配列の改良によりオイル粘度も若干高くしているため、ダンパー(クッション性)での優位性もあります。
しかし、日常使いであればスタンダードで充分な即効性・摩擦低減効果・浸透性のパフォーマンスを発揮しますので使用シーンとコストのバランスを考慮してお使い分けるのがおすすめです。
【ベルハンマーゴールド】(上位品)
【ベルハンマー】(スタンダード)
ベルハンマーのレビューコメント
使いやすさ。使いやすい。
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奇跡!非の打ち所のない商品!お値段高いですが満足以外に言葉がありません!言い過ぎでも何でもありません。メーカーさん!何かください
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よく浸透します。ピストンが固着したエアーツールに使用しました。すぐに復活させることができました。
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バイクのチェーンなど、かなり静かにスムーズになりました。週末しかバイクに乗りませんが、チェーンなどに使ってます。こまめに挿してますから、耐久性は分かりませんが高いけど使いやすいのでおすすめします。
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まさに別次元。お値段が高いだけはあります。クレさんもすぐに後追いするのは間違いなしのこの性能。自転車のチェーンのような駆動部のメンテはこれ一択ですね。動きが軽くなった!ではなく吸い付くような別次元の動きに変わります。機械と一体化するような不思議な感覚、もうこれ以外考えられないですね。
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ベルハンマーのメリット・デメリット(注意点)は
ベルハンマーのメリットとデメリット(注意点)について見ていきます。
ベルハンマーのメリット
ベルハンマーの効果は「潤滑・防錆・防湿・浸透」ですが、メリットは
細かい粒子が素早く強力に浸透して固着したボルトやナットを緩める
細かな金属の隙間にも入り込むので、固着したボルトやナットを緩めることができます。小さい分子構造だから出るメリットです。
折りたたみノズル採用で狭いところから広範囲まで選んで噴射できる
ベルハンマーは折りたたみノズルを採用しており、ピンポイントの狭い箇所に噴射するときにはノズルを延ばして、広い範囲に噴射したいときにはそのままで噴射することができます。使用シーンに合わせてノズルを使い分けられるのは便利です。
ベルハンマーのデメリットと注意点
油の独特の臭いがある
ベルハンマーは独特の油っぽい臭いがあり、室内などの使用には気を使います。
潤滑性能が高いので滑ってはいけない場所にかからないようにしないといけない
優秀な潤滑剤なので、潤滑性能が高いほうがよいのですが、反対に滑ってはいけない場所や箇所にかかるとそれが悪影響を与える恐れがあります。滑ってはいけないところに潤滑剤がかからないように注意をしてください。
ベルハンマーを使ってはいけない場所
バイクのステップ部分や、自転車のペダル、廊下などの人が良く通るところ
滑ってしまうと危険な場所には使用を避けましょう
ブレーキディスクやブレーキパッドなどのブレーキ関連用品
ブレーキディスクやブレーキパッドにベルハンマーをかけると、ブレーキの効きが弱くなります。事故につながるリスクがあるため、使用はNGです。
鍵穴部分
ディスクシリンダー錠のようなシンプルな構造の鍵にはベルハンマー をお使いいただいて問題ありませんが、ディンプルキーと呼ばれる種類やその他の複雑な構造の鍵では油分によってホコリや汚れが鍵穴内部に堆積し、鍵が正常に作動しなくなる場合がありますのでご使用はお控えください。
ベルハンマーを落としたい時はパーツ&ブレーキクリーナーを使う
かかってはいけない場所に潤滑剤が付着したり、古い潤滑剤を取り除きたい時にはクリーナーを使いましょう。
『シリコンオフ』を使う
潤滑剤を落としたい時は『シリコンオフ』を使いましょう。『シリコンオフ』とは『有機溶剤』のことを指します。有機溶剤は油を分解し除去することができます。
『ブレーキクリーナー&パーツクリーナー』を使う
『ブレーキクリーナー』はその名前のとおり、ブレーキ周りの脱脂洗浄や機械部品に付着した油脂の洗浄や脱脂に効果的です。ベルハンマーゴールドも落とすことができます。ここで注意が必要なのがゴムやプラスチックなど樹脂に対して影響が少ないかどうかを確認してください。
ワコーズのBC-9の優れたポイントとしてゴムやプラスチックなどの樹脂に対して影響が少ないので、電子部品などの脱脂洗浄にも使うことができます。洗浄する場所の近くにゴムや樹脂が使われているようであればパーツクリーナーではなく、この『ブレーキ&パーツクリーナーBC-9』を使いゴムや樹脂を痛めないようにしてください。
ブレーキクリーナーについてもっと詳しく知りたい人は「ワコーズ『BC-9ブレーキ&パーツクリーナー』はゴムと樹脂を痛めない!効果についても詳しく解説」をぜひお読みください。
ネジをなめて回せなくなったら『ネジザウルスGT』を使う
ベルハンマーを吹き付けても固着したネジが回らず、ネジをなめて回せなくなった時は、焦らずエンジニアの『ネジザウルスGT PZ-58』を使うことをおすすめします。
ネジザウルスの対象ネジは少しでも頭が出ているネジであれば、なめたネジ、トラスネジ、錆びたネジ、特殊ネジでもガッチリとネジザウルスがくわえ込んで回すことができます。ネジザウルスGTの対応ネジサイズはφ3~9.5mmです。
ネジザウルスの最大の特長が顎の部分の溝になります。通常のペンチやプライヤーは横溝しかないため、ネジの頭をつかんでも滑ってしまい回すことができません。ネジザウルスは縦にも溝が掘ってあり、この縦溝がネジの頭をガッチリ掴んでネジを回します。ネジザウルスGTについてもっと詳しく知りたい人は「なめたネジに『ネジザウルスGT』は使えない?仕組みや対象ネジ、使い方について詳しく解説」をぜひお読みください。
錆びた場合は『サビチェンジャー』で錆止め
どんなに手入れをしても錆びは発生してしまいます。錆は赤錆とも呼ばれていますが、鉄に酸素が結び付き酸化鉄に変化することです。
赤錆はそのまま放っておくとどんどん進行し、鉄を酸化鉄に変えて脆くしていき、ついには穴をあけてしまいます。錆転換剤は、赤錆を化学的に安定した「黒錆」に転換させることで、錆を止めるのです。
サビチェンジャーについてもっと詳しく知りたい人は「L880Kコペンを錆転換剤で錆止め!錆対策にはサビチェンジャーがおすすめ!」をぜひお読みください。
まとめ
今回の記事ではベルハンマーの効果やメリット・デメリット、使ってはいけない場所などについて詳しく解説をしました。
ベルハンマーが他の市販の潤滑剤と違う大きな点は「極圧剤」が金属の表面に強力な潤滑被膜を形成することで、優れた潤滑性能と効果の超持続化を発揮できるところです。
潤滑剤の性能に満足していない人は、一度ベルハンマーを試してみてはいかがでしょうか。
以上、最後までお読みいただきありがとうございました。